クモ然草

最初は鬱憤書き綴るだけだった。途中で飽きた。じゃあこれからはひたすら雑記にしよう。そんなクモさんのクモさんによる誰かのための怪文書版徒然草

社会で最も不名誉な逃走迷走メビウスループ〜決行編〜

準備編からの続きとなります。

そんなこんなで夜は明け、木曜日です。

いつもより早めに起き、早めに出る必要があると言って早めに出ました。これは万が一の為です。

万が一普段よりも早く社長が出勤して来て、発覚した場合普段出る時間よりも早くに電話をされては全てがお釈迦になるからです。

よく失踪した人が実は引き止めて欲しかったって話を聞きますが、私の場合はもう失踪するぜ、って決めてたので引き止めて貰っちゃ困るのでした。というか、退職届まで置いて逃げようとしたのが先に発覚したらそれはそれで何が待ってることやら怖すぎてちびります。ただでさえヤクザの事務所みたいな会社だってのに…ああ怖い(実際は違います。上の方の見た目だけです)

いつもと変わらない風に出勤を装い家を出た私は、自分の車…普段おちゃらけゼクト号なんて呼んでる車に乗り込み、会社とは逆方向の道を走り始めました。

普段から旅行に行けば車中泊することも多く、時には仕事から帰る事叶わず駐車場で落ちてしまう事多数。そんな時その居住性の高さで何度も助けられて来たゼクト号を、私は移動する脚、そして家にしようと言うのです。

エコノミークラス症候群とか腰がやばいので、普段とは違い後部座席で寝るつもりですが。

程よく時間を稼ぎつつ隣の隣、また隣町に着いた辺りで親にライン。失踪宣言書を見つけてもらい事態を発覚、もとい爆弾を起爆しましたら。当然引き止めるメッセージの多数。自分の場合まず父親が母と折り合い悪くなった末に中途半端に自分勝手に出て行ってる上、愚弟もあんま多くを語りませんがアレofアレなので、大分母には心労を掛けるなぁと罪悪感は湧きましたが、それはそれ、これはこれ。仕事から逃げてええか?と最初に相談した時に悩みながらも一蹴したの忘れねーからな、それ遠因だぞと心を鬼にして勇気のブロック。迷惑かけてる側が心を鬼にするとかマジ畜生だなと思いますがこの生活を最低2週間、可能なら1月はやるつもりなのであんま引き止められても困るのでやはりここはブロックです。

でも定期的に現況ってか生存報告と変わった事聞かないといけないので時折ブロック解除するつもりです。そこはしっかりしてないけどしっかりしてるのでした。

ちなみに親に連絡するよりも早く連絡した存在がいます。タコです。失礼しました、団員の海産物みたいな名前の人です。書き置き残したりしてるから予定通りなら自分は一般家出者であって捜索願い出されても警察はまともに捜査はしないだろうと考えてますが、万一交友関係を洗い出した場合というものを考えました。実は親は僕の友人にほとんどたどり着けないです。というのも、独自のあだ名で友達を呼び、本名も教えず連絡先やら住んでるとこも教えてないからです。そんな中可能性として大学経由で繋がりそう且つ密に連絡とってるのはそいつしか居ないという理由でした。

7時半過ぎ、電話しました。彼も定職がないので寝てました。雑に要件を伝えました。後で聞いたら変な夢かと思ったそうです。そりゃそうです、私だって起き抜けにそんな話されたら普通は夢見たかな?って疑います。

そんなこんなで私の失踪生活が幕を開けたのでした。